月が闇で地上を覆い隠すことができるのは、ほんの少しの間だけ
それに終わりがあることを知っているのに
皆、怯え、目を瞑った
そうしなければまるでなにかを失ってしまうように感じて・・・
Oneiromansy.4
他に誰もいない石畳の広場
祭りの中心であるはずなのに静かすぎるそこに、ラクスと村長は立っている。
「それではお願いいたします。」
村長の言葉にラクスは頷き、手に持った袋の中からそっと水晶玉を取り出した。
「ところで村長さん。・・・一体ナニを占いますの?」
「・・・私亡き後の、この村の行く末を。」
村長はこの村においての『皆に頼りにされるよき村長』の顔をして言った。
そんな村長にラクスはいつもより冷たい声音で聞き返した。
「貴方の亡くなった後のこの村・・・ですの?
そのようなものを占えと仰るということは、ついにここを手放す気になりましたか?」
村長の澱んだ灰色の瞳がカッ、と見開かれる。
「ラクス嬢、なにがいいたいのです?私はただこの村を案じて、貴女にこうやってお願いをしているのです。
貴女だってお解りでしょう。この村は私なしではやってゆけない。
ただ昔の習慣に縛り付けられたまま時を重ねてゆく。」
「でも、そうなるよう仕向けたのはまぎれもなく貴方の仕業でしょう。
長い時をかけて村の根本から変えてゆく。人々に思い込ませたのです。
『これが本当の村の姿である』と。」
スッと細められた彼女の蒼い双眸が、灰色を纏った男を貫いた。
『行かなくてもよいのか?』
少年しかいないはずの部屋に、低めの澄んだ声が響く。
その声を聴いて少年はゆっくりと伏せていた顔を上げるが、その表情に格別驚きの色はない。
そして平然とした顔で声に応える。
「その言葉、そのままそっくり貴女にお返しします・・・アイリーンさん。それにまだ僕が出るのは早すぎるでしょう?
彼女はあの人に、聞きたいことがあるみたいだから・・・。」
『聞きたいこと?』
「はい。・・・でもそれは貴女が一番よくわかっているはずでしょう?誰よりも長く彼女を見てきた貴女が・・・」
少年の言葉が途切れ、声もまた何も紡がない。
『・・・妬いているのか?わかいの。』
しばらくして、笑いを含んだ声音で“声”は問う。
少年は拗ねたようにそっぽを向き呟いた。
「だから僕はあなたが苦手なんだ・・・いつまでたっても僕はあなたに頭があがらない。」
線が入れられない・・・あ〜訳がわからないよ・・・。うーん。
話も中途半端で切れてるし。終われるのかな。どうだろう・・・なんとなくコレ、オリジナルですればよかったな。
ま、まァ、とりあえず頑張ろっと。