明日も明後日も、なかなか会えないけれど笑っていられるはずだった。
 
いつも通りのはずだった。
 
 
 
それなのに…
 
 
 
 
 
  僕が望む永遠−01−
 
 
 
 
 
 
 
「ラクス様!彼が…っ!」
 
 
耳元で告げられた事実に愕然とした。
 
 
「今すぐオーブへ向かいます。至急シャトルの用意を。」
 
「はい!」
 
 
 
終結を迎えた戦争。
 
けれど争いの火種が消えたわけではなくて、ナチュラルとコーディネーター間の不仲もまた同じ。
 
互いに歩み寄ろうとする人々も少しずつ増えてきてはいるが、まだまだ根強い反対派がいるのも事実。
 
 
そんな中での出来事だった。
 
 
オーブのモルゲンレーテ。
 
先程まで、そこで首長代表による視察が行われていた。
 
 
狙われたのは彼女。
 
撃たれたのは彼女をかばった一人の少年。
 
今、意識不明の重体で近くの病院に運ばれたとのことだった。
 
 
「それで狙撃犯の方は?」
 
「その場で射殺された模様です。」
 
「そうですか…」
 
 
そこて会話を切った。
 
 
――あれほど無茶はしないでくださいね、といっておりましたのに…
 
 
ぐっと持っていたハンドバッグを抱えこむ。
 
いつもそうだ。
 
こちらの話を聞いているようにみせておいて、絶対右から左へ抜けているに違いない。
彼の意識が戻ったら延々とお説教をして差上げなければ、と自分に話しかける。
 
 
 
 

そうでもしなければ恐ろしい想像ばかりが浮かんできてしまうから

 

 

 

 

 

 

 

                  −02−