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    の間にて

 

 

    「あっ、茶柱立ってる。」

 

 

 兄は湯飲みをくるくる回して倒そうとする。

 

  折角私が不運続きのお兄ちゃんのために譲ってあげたのに…。

 

 

  「そういう子どもっぽいことばっかりしてるから、満さんにも逃げられちゃうんだよ。」

 

 

  私は綺麗なお姉さんができたみたいでとても嬉しかったのに…

 

 

  「なっ…満と茶柱とは全く関係ないじゃないか!!」

 

 

  そういって兄は顔を赤くして、ぷいっとそっぽをむいた。

 

 

  「関係あるよ~お兄ちゃんの日頃の行動にきっと満さん疲れちゃったんだね…ぱっとみは、普通にそつなく何でもこなしそうなのに、実はな~んにも出来ないもんね~?」

 

 

  ぴくりと兄の眉が動いた。

 

 

  「あぁ~満さんってば可哀想…で、結局ケンカの理由はなんなの?ことによっては、この『スーパー妹、梨雨ちゃん』が解決までの手引きをしてさしあげましょう!!」

 

 

自信満々で胸を張る私。

 

呆れたように胡乱げな瞳で私を見る兄。

 

 

  「さあ!!ちゃきちゃき吐きなさい!!仲直りをしたいのならば、さあ!!」

 

 

  「…免許とるっていった…。」

 

 

  は?

 

 

「満が車の免許とるって…。」

      

「と、とっちゃダメなの?」

 

「だって危ないじゃないか!事故にでも遭ったらどうするんだ!?なにかあってからじゃ取り返しのつかないコトに…」

 

 

兄は拳を握り締めて、私に訴える。

 

 

「いや、でも普通にお兄ちゃん持ってるし、普通に運転してるじゃない…」

 

「俺はイイのっ!!いつでも安全運転心がけてるから。でも満は違うんだよ!ぼーっとしてるのにスリルのあることが好きなんだ!!」

 

 

ぼーっとしてたらスリルを楽しんではいけないのだろうか?いや、それ以前に…

 

 

「満さんよりお兄ちゃんの方がぼーっとしてると思うよ?」

 

 

涙目の兄は悲しそうに私をみつめる。

 

 

「…梨雨までそんなこというの?」

 

…まで?

 

「…奨介と麻衣ちゃんにもいわれた。」

 

 

仲良し四人組か…

 

 

「その2人もそういってるんなら、そうなんだよ!お兄ちゃんですら未だ事故ってないんだから、満さんなら大丈夫だよ!!」

 

 

「俺一回でとれたケド、満の場合もう受け始めて2年になるんだ…」

 

2年…?

 

 

「免許とるのってそんなに難しいの?」

 

「俺はそんなに苦労してないけど?」

 

 

「…ま、まあ大丈夫だよ。きっともう少しでとれるか、諦めるかするよ。」

 

 

私がそう慰めるが、兄は相変わらずしゅんとなったままだ。

 

 

「俺だって頑張って説得しようと試みたさ。でも聞かないんだ。いい加減頭にきて、ついつい怒鳴りつけちゃうし…」

 

やっと出てきた…

 

 

「結局お兄ちゃんが怒鳴りつけたのが悪いんでしょ?」

 

「…でも」

 

 

「でも、もへったくれもない!どう考えたって勝手にお兄ちゃんが怒っただけでしょ!?じゃあとっとと謝りにいきなよ。」

 

「だってぇ…」

 

 

いまだにぶつぶつ言い続ける兄の背をばしっと一発はたいてやった。

 

「ほら、悪いと思ってるんでしょ?…っていうかお兄ちゃんがその変なテンションだと周りの人がとっても迷惑するの。わかったら早く行った、行った。」

 

「うぅ~…。」

 

 

唸りながらしぶしぶ玄関へ向かう兄。

 

そしてドアを開けようとしたその時、ベルがなった。

 

兄がドアを開く。

 

 

「あ…満?…なんで…?」

 

 

兄の前には茶色がかった長い髪の女の人。

 

満さんだ。

 

彼女は嬉しそうに、後ろに隠し持っていたものを見せた。

 

 

「みてみて!免許とれたの!!わたしすごい?」

 

 

兄もさっきまでのぐにゃぐにゃはどこへやら、満さんと一緒に喜びを分かち合っている。

 

そして満さんは満面の笑みを浮かべていった。

 

 

「今度、啓ちゃんと梨雨ちゃんも乗せてあげるよ♪」

 

兄はひきつった笑みを浮かべながら、目でこっちに助けを求めてきた。

 

 

私も目で返す。

 

『アンタの彼女だろっ!?』

 

 

 

 

 

 

 

普通におちなかった…しかもまたお題取り違えてるよ、私。なんとなく意味のないものが書きたかった。

いえ、甘いのが書きたいんですよ?でも書けないんだもの…ぐずっ。

あー実は満さんにはモデルがいるのです。容姿は○○ちゃんで、性格は○○さん。

微妙に似せられたのでそこだけ満足。

 

 

 

 

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